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2022年2月12日土曜日

なつかしのタイランド

 


私の勤め先は7月ごろ1週間の夏休みがあって、ここ数年(出産前まで)は、毎年のようにタイに行っていました。
アジアで好きな国は他にもたくさんあるけれど、なぜか、引き寄せられるようにタイへ。

北の都市、チェンマイでマッサージを習ったり、南の方の小さな村でのんびりしたり。
あるいはバンコクの市場をのんびりしたり。
着いて数日は日本を歩くときの速度で歩いて、「次何しよう」と考えてばかりいるのですが、だんだん、ぽけっとなって、歩く速度が遅くなり、頭の回転も話すスピードもゆっくりになり、なんというか心地よいところにネジが緩んで自分が着地する感じに。
自分にとってのぴったりなところに戻ってくる感じがして、きっと「肌が合う」ってこういうことなのだろうな、と思います。

日本の生活がストレスフルなわけでは決してないのだけれど、あぁ、なんか固くなってたなわたしは、といつも気づきます。

そうなっても期間は1週間、「調整」が終わったところで帰国なのですけれど。

いつか2歳の息子にもタイの空気を吸わせてあげたい。


2010年5月7日金曜日

フィルムには湿度がうつる? 2

前回の続きの、タイのメコン川沿いの小さな村より。








以前見た美術館の展覧会で、印象深かった文章がありました。それは2枚の都市風景の写真を並べた横にあった文章でした。そのときの私にあまりに印象的だったので、(了承を得て)急いで文章を持っていた紙に書きました。

誰もいなくなった近代都市の映像を初めて見たのは東ドイツのカメラクルーが隠し撮りしたポルポト政権時代のカンボジアの首都プノンペンの映像だった気がします。人の住んでいない都市は、人間の死体のように見えました。そこには都市の意志のようなものがありませんでした。そういう意味で都市の意志というのはそこにいる人がつくりだすものだとその時気付きました。都市の意志というのがそこにいる人の意志を反映したものであるならば、都市にいるあなたの意志はそのまま都市の意志として反映されます。たとえば日本の写真に写っているほとんどの建物がビジネスのために存在しています。それは戦争で荒れ地になったあと経済活動に特化した都市を作ろうという人の意志があったからです。

・・・(中略)・・・

日本の都市は何か手に入らないものを手に入れる場所なので、何でも手に入れられる気になります。でもそれは幻想です。オランダの都市は、昔から変わらない街並みの中にいると、変わらない日常が続く気になります。でもそれも幻想です。どちらも幻想ですが、みんながその幻想を見ているので、実感としてその幻想に気づきません。日本人の中にいると自分を日本人だと気づかないように、人はどこかに移り住むとはじめてそれが幻想であったことに気づきます。

・・・(中略)・・・

よく知っている場を知らない場として、よく知らない場を生まれた場のように、よく見てよく聞けばなにが幻想かを感じることができます。そしてなにか感じたら、きっとなにかが分かります。なにかが分かるということはあなたの中のなにかが変わるということです。いつもと同じ場所に立って見ても、そこからは何も見えません。

小野博  あそこからでは何も見えない


旅行中、何度も読み返した文章です。
いつもと同じ場所に立って見ても、そこからは何も見えません。

2010年5月2日日曜日

フィルムには湿度がうつる 1

フィルムで写真を撮ると湿度がうつる、ということを教えてもらったのですが、湿度、うつっているのでしょうか。
(湿度と何かもう一つ、うつるものがあると教えてもらったのですがもう一つを忘れてしまいました。ごめんなさい。)


タイのメコン川沿いの小さな町に行ってきました。


非常にのどかなところで、私はそこに着いていっぺんにその町が好きになりました。
着いた途端、何見てなくても何も起こってなくても、バスを降りた瞬間で好きになる土地ってやっぱりあります。



かわいい植物。何という名前だろう。


フィルムカメラを使ってみたい、と思ったきっかけは、今回の旅の始めにタイでお会いしたbarramedaさんです。

この人の撮る写真が好きだな、と思うひとが何人かいますが、barramedaさんはその1人です。barramedaさんの写真の中の空気とか、そのうしろにある物語みたいなもの、視線の先にあるものが、好きです。

いろいろな人の写真を見て思うことは、写真には人柄が出る、ということ。昔はそんなことを感じなかったし思わなかったけれど、写真はただ思い出を残すものだと思っていたけれど、でもそれ以上のものがあるのだな、と。同じところにいて同じものを見ていても、写真が全く違ってくるのは、おもしろいです。それぞれの写真には、それぞれの視線の先にあるものが写っています。

写真を撮ることは好きですが、人の写真を見ることも、とても好きです。

「フィルムには湿度がうつる」、つづく。


2010年4月22日木曜日

FIGHT FOR DEMOCRACY


日本の報道がどのようなものかわかりませんが、タイ中心部はこのような様子です。まだ赤い人たちが中心部を占拠しています。暑い中たいへんです。


この日は、帰国便のエアチケットを取りに街まで行ったのですが、街の中心部の大きなデパートがほとんど全部閉まっているのです。

間違っていることに対して、間違っている、と立ち上がる行動を取ることは大切だと思うのです。そんなエネルギーがあることが、少しずつでもよい方向に進んでいる気がしてなりません。


変えられるものを変える勇気と
変えられないものを受け入れる心の広さ
その2つを見分ける力が、私は欲しい。

こう言っている人がいました。
私も、そんな力が欲しいです。

2010年4月15日木曜日

Bangkok is where it's all happening

こんにちは。

私は昨日の夜、テヘランを出て本日の朝バンコクに着きました。
ここ最近、バンコクの情勢があまりよくなかったのでここに泊まるかどうか決めかねていたのですが、デモも落ち着いたようですし、バンコクにいても大丈夫そう、と思い、バンコク。

まず空港に着いて思ったことが、ノーモアスカーフ!!!!!ということ。
イランでは、どこでもスカーフを頭に巻かないと外に出られなかったのに、ここではそんな必要はありません。一緒の飛行機に乗っていたイラン人たちは空港に着くとすぐ、ここぞとばかりに女性はスカーフを外し、男性は免税店にお酒を買いに行き(イランはお酒を手に入れるのが難しいから)。そして、肩に腕に足を出した格好の女の人たちから目を離せない様子のイラン人男性たち。
イラン人にとって刺激の強いだろうところだろうと、余計な心配をしてしまいながらタイにやってきました。イランとは全く別世界の、タイ。同じ地球の上に、あんなに異なる国があるなんてなんだかうそみたいです。


タイはお正月です。水掛祭りです。

道を歩くと攻撃されます。私何もしてないのに・・・。あっという間に体中水だらけ泥だらけ。



水かけ部隊、出動。

タイのカオサン通りはすごいことになってます。恐ろしくて写真がとれません。数日前まで、デモ隊が占拠していて大変だったらしいのですが、今日のここは、人人人人!あちこちでがんがん音楽がかかっていて、タイ人が踊っていて、あちこち屋外クラブのようです。

元気な国民だな、と思います。人々がエネルギーを外に出したいみたい。国にエネルギーがあるのはいいな、と思います。

ユーラシア大陸をうろうろする旅の始めはここで、終わりもここになりそうです。

2010年1月20日水曜日

ビールがおいしい


ビールが好きです。

自分から「飲みたい!」と思うことはあまりなく、人に誘われれば一緒に飲む程度なのですが、バンコクは、別。ここは、ビールがおいしい。この気候風土や空気がなんてビールと合っているのだろう、と思います。バンコクに着いて空港を出た途端、ビールだビールだビールを飲まなくちゃ!!と体中で思っていました。

以前は苦手だったけれど、ビールをおいしいと思うようになってよかった、と心から思います。コーヒーも同様。ビールとコーヒーが飲めるようになって、おいしいと思うようになって、世界がそれまでの倍ぐらいには広がったと思います。なんて楽しいんだろう、と。大人って、なんていいんだろう、と。

この日一緒に飲んでいたのは、6月にタイのアユタヤで出会った、織田裕二と同じくらいの歳のすてきなおじさん(ブログはこちら)。夕陽が傾く前の時間帯から真夜中すぎまで、ビールとおしゃべり。

これからの人生、うまくいかないこともたくさんあるだろうけれど、それでも歳をかさねて30代40代になることが楽しみだと、この方と話していて素直に思います。できるようになることもあるだろうし、人との出会いもあるだろうし、自分で選んだことをすることができるだろうし。何でもできる、と思います。何でもできる技能を持っているわけではないけれど、何でも始めることができる、と。

明日の行き先は、エジプトのカイロです。
それでは、また。カイロよりごあいさつします。

2010年1月19日火曜日

サメット島へ

前述の友人と一緒にサメット島まで行ってきました。








それにしても、海って気持ちがいい。
私は海から離れたところで暮らしてきたから、海に行くということが「特別」なことだったけれど、少なくとも1年に1回ぐらいは(毎日でもできたらそれはそれで素敵なんだけど)海を見て泳ぐことも大事だよな、ということを思っていました。地球には海があることとか、海の感覚を忘れないためにも。

2010年1月13日水曜日

人がやさしい

タイに着いてまず思ったことは、なんて都会なんだろう、ということと、人が穏やかでやさしい、ということ。

信号のないところで道路を渡ろうとしていたときのこと。
車が途切れるのを待っていたら、バイクと車が止まって、「先に渡れ」と道を譲ってくれました。
それは日本では珍しくもなんともないことだけれど、インドは「力の強いもの優先」社会だったので、歩行者よりもバイク、バイクよりも車、車よりもトラックが強く、歩行者のために乗り物が止まってくれるなんてこと、全くありませんでした。だから、歩行者に道をゆずる文化の中に帰ってきたことが、感激でした。

自分のことしか考えなかったり、他人をだまそうとしている人たちの中にいると、こちらも自分を守ろうとするし、我を強く出さないとやっていけなかったり、します。
それが、他人のことを考える人たちの中にいると、こちらも、ゆったりと人のことを考えられるし穏やかな気持ちで過ごせます。
それは文化の違いだから、いいとか悪いとかでは決してないけれど、私にとって居心地がいいのは、断然、後者です。
他人のために何かができる、とか、やさしい、とか、自分がそれを受けているからできるのだろう、と思います。やさしい人、というのは、周りからたくさん愛情を受けてやさしくされたんだろうな、と。
どんなときでも人にやさしく、というのは、そんなに簡単なことでもないけれど、でも、人へのやさしい気持ちは、人へ人へとつながっていくのだと、思っています。親切を受けた人が別の人にやさしい気持ちを持って、そしてその人が別の人に・・・って。だからこそ、いつでもどんなときでも人にやさしく、と思います。本当に難しいけれど、自分がつらいときほど人にやさしく、というのがいつも思っていること。

さてさて。
タイです。すてきに暑い、タイはバンコクです。

あれ、タイのトゥクトゥクってこんなにかっちょよかったでしたっけ・・・?



これを見ると、東南アジアに戻ってきた!という気持ちになります。
食堂のテーブルの上の、とうがらしたち。


バスの中より。
旅に出て8ヶ月経ちますが、この通り、私は元気です。

アイルランド人の友人が、See youは、タイ語でソヤソース、って言うらしいよ、と言ってました。
そんなばかな、と思いつつ、別れるときには「ソヤソース!」
本当ですか?

2010年1月12日火曜日

バンコクの誘惑

インドを出て向かった先は・・・バンコク!!!

西へ西へ向かうはずだったのですが、なぜバンコクにいるかというと。
友人がバンコクに来る時期と合ったから、とか、コルカタからバンコクまでのエアチケットが安かったから、とか、コルカタで中東行きの航空券を探していたら「バンコクまで戻ったほうが安いぞ」と言われたからとか、理由はいくつかあるのですが、ただ私がバンコクに来たかっただけなのです。ここ数ヶ月タイが恋しくて!うるさいしツーリスティックだし、苦手としていたカオサンロードが恋しくて恋しくて!

バンコクにずっと誘惑されていたときに、いろいろここに来る理由もできたし、よし、バンコクに行っちゃえ!と、バンコク。

食べ物はもうマサラ味ではないし、しつこいインド人もいないし、クラクションはならない、バンコク。ものにあふれた、バンコク。コンビニはあるし、チョコレートのダースもおすしも、抹茶のアイスでさえ、手に入るところバンコク!「インドから来るとバンコクは天国だよ」という話をあちこちから耳にしていたのですが、それは本当でした。


バンコクの、カオサンロードというところを起点にうろうろしています。
ここは世界中から旅行者が集まるところで、とにかく何でもあるところです。朝からトーストと一緒にビールを飲む欧米人の姿も見られるし、ボブマーリーみたいな頭の人もたくさんいるし、そんな頭を作ってくれるみつあみ屋もあるところです。ものもあるし、人も集まる。タイではないところ。ここにいると、必ずと言っていいほど、誰かに会います。本当です。誰かに会えるところです。

チベットを一緒に過ごしていたフランス人とアイルランド人が年末からバンコクにいたことを知っていたので、連絡を取ってここで会い、その2人と一緒に歩いていたとき、また、同じチベットツアーにいたイギリス人とアメリカ人のカップルに再会。中国の成都で会って、カトマンズまで一緒にいた人たち12人のうち、5人が偶然にもここで会えるなんて、とても不思議です。

カンボジアで出会ってネパールまで遊びに来てくれた友人が、数日前このブログのコメントで、「姉もバンコクにいます。これからインドに行くそうです。」と書いてくれていたのですが、会ってもわからないし、会えないだろう、と思いながら過ごしていたら、本日、ネット屋さんで横の席に。インドの話をしているし、ひょっとしたら・・・と話しかけてみたら、その友人のお姉さんでした。もう、ほんとうにびっくり。

うそのような本当の話。
真実は小説より奇なり。
どこで、誰に会うかわからないな、というのがここ数日の感想。

明日はまた別の友人と会います。人に会えるってほんとうに楽しいです。
これからほんの少しバンコクでリフレッシュの日々です。