キューバ。
楽しいだけではなかったけれど。
とてつもなく野菜不足になるし、ものはたかられるし、バスチケット1枚とるのもインドのような大変さだったし(私は運が悪かったのだと思う)、いい思いだけをしていたのでは実はなかったのだけど。でも、それはどこに行ったって同じ。

ある日、アイス屋にて2人の子を持つ40代のキューバ人女性と知り合いになりました。
英語を話し、会話の内容や服装から、彼女は経済的な余裕のある人でした。
その日、彼女はカメラが壊れたから電化製品の修理工場に行ったという話でした。
彼女が持っていたのは、ソニーのビデオカメラ、ハンディカム。
「これには叔父の誕生日パーティのとき撮ったビデオが入っているんだけどね、どうしてか動かなくなっちゃって、修理工場に行っても『特別な部品が必要で、でもその部品はキューバでは手に入らない』って言われちゃったの」と。
私がそのとき泊まっていた宿の家族はすごくあたたかくていい人たちで、偶然その彼女と宿の家族が知り合いだということがわかったときに彼女が言ったこと。
「いい家族と知り合えたわよね。神様は私たちをいつだって助けてくれるから。信じているわよね?」
"God always helps us, Do you believe that?"
そのとき、あぁ、そうか、と思ったのです。
結局、いいことがあるって信じて生きていかなくちゃいけないんだな、と。
今いる環境の中で、ちょっとしたことに落ち込んでいる場合ではなくって、
前を向いて生きていかないといけないこと。
神を信じる信じないの話ではなく。
私は日本人で、例えば自分の国では彼女のビデオカメラを直せるだろうこと、でも結局そこはキューバでどうしようもできないこと。そのどうしようもなさがなんだかとてもやるせないと思っていたときに言われ、なんだかはっとしたのでした。
今回キューバに行けて、ほんとうにほんとうによかったと思っています。
キューバは、ものがなくて、あちこちぼろぼろだったけれど美しかったです。
それに、いい出会いがたくさんありました。
なんだか、世界の成り立ちのほんのほんの少しを、体で分かったような気がするのです。
実は何も分かっていないのかもしれないけれど、私の中で理解したような気がするのです。

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