そんなに上手ではないし、どんな写真が「いい写真」と呼ばれるのか、全くわからないけれど。
写真に興味を持ち出したのは、20歳を過ぎたあたりから。急に、フォトグラファーというか、写真をやっている人と知り合うことが増えたから。岐阜県とか高知県に住んでいて、日常生活の中で、フォトグラファーと呼ばれる人と知り合うことはそうそうないのに、なぜか、旅先で、とか、友人の友人、とか、知り合うことが度々あり、その人たちの写真を見せてもらっているうちに、興味を持つようになりました。
写真はカメラのシャッターを押せば誰でも撮れるからね、なんてことを聞いたことがあるけれど、その人しか撮れないものも絶対に確実にあると思っています。
ラホールで、写真を撮って本を作ろうとしているオーストラリア人に会いました。彼の写真を見せてもらうと、私もそのとき毎日歩いていたラホールが違う街のように見えました。あれ、外ってこんなに美しかったんだ、と。
その人がどんな視線で、どんな角度でものを見ているのかがはっきりとわかります。その人の視線の先にあるものがよくわかります。同じところにいても、見ているものは違います。写真を見たらそれがわかる、と思います。
だから、写真っておもしろい、とおもいます。こんなにも人が出るということを、最近やっと思うようになりました。
今回の旅でも、本当に不思議なことに、写真を撮っている方に(職業として、とか、作品を作るために、とか)よく出会います。出会いは不思議です。
実はレンズが壊れていますががんばって働いてもらっています。
重いし大きいし荷物になるのですが、持ってきてよかったと思っています。
私のつたない写真から、あぁ、この人はこんなものを見ているのね、と思っていただけると幸いです。
あちこちの国の風を感じていただけると幸いです。