2012年3月8日木曜日

ごはんをつくること


カレールーがなくてもカレースパイスでカレーが作れるようになって、
「もと」がなくても麻婆豆腐が作れるようになって。
そんなことを当然としてやっているひとも世の中にはたくさんいるのでしょうが、
以前の私はできなかったこと。試してみようとも思わなかったこと。

辛口の料理人の友人に作ったごはんをほめられて。
炊飯器がなくても生きていける、という自信がついて。
相変わらず大ざっぱに料理をしているけれど、でも、真剣にごはんを作ります。

食べるものってほんとうに大事だと思います。
食育が、とかオーガニックが、とか言うつもりも全くないけれど、
でも、自分が食べたいものを真剣に作る、ということが、
いちばん自分を元気にするような気がしてならないのです。

料理が上手なわけでも、手際がいいわけでも、千切りがきちんとできるわけでもないけれど。
でも、ごはんを作ること、好きです。台所に立つことが好きです。
ひとにごはんを作ってもらうことも好きだけど。


ごはんをつくるときにいつも頭にあることば。


そうしなければいけないというんじゃない。
そうときまっているわけじゃない。
掟じゃなくて、味は知恵だ。
こうしたほうがずっといい、それだけだ。

長田 弘  『食卓一期一会』


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