ラベル 本と映画 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 本と映画 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2012年11月13日火曜日

4月のある晴れた朝に

今日は完全なるひとりごと。


好きな本はたくさんあって、好きな作家もたくさんいます。
出会ってしまった!という衝撃だった本もあれば、しみじみ好きな本もあります。
自分の本棚の中の本は手放したくない本ばかりです。
同じ本の趣味を持つ人を私は無条件に信頼してしまいます。
(そんなんで人を信じたらあかんで、と信頼している人に言われたけれど。)
どんな本を読むかでその人がなんとなく分かる気がするし、だからこそ
本棚を見せるなんて自分の内面を出しているようで恥ずかしい気も少しします。

それでも、本の話をすることが好きです。
よく、村上春樹の本では何が好きか、という話になりますが、
(よくこの話になります、よね?私は今までに何度かこの話題になったことがあります。)
今日は誰に質問された訳でもないけれど勝手に言うことにします。

私は、「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子と出会うことについて」という短編が好きです。
長いタイトルでしょう。でも短いお話です。
ただ、4月のある晴れた朝に、100パーセントの女の子とすれちがう、というそれだけの、それにまつわる静かな短篇。
不思議にとても好きなのです。理由は説明できないけれど。
これは凄いのを読んでしまった、と思った小説も他にあるけれど。

ちなみに、『カンガルー日和』という短編集の中に入っています。
(『象の消滅』という選集にも入っていた気がします。この本も好きでした。
私がインドを旅していたとき、偶然この本の単行本を持っていた旅行者に2人会いました。
その2人とも短期旅行者でしたが、それにしてもバックパックに単行本!)


本はいいなぁ、と思います。
物語があることが。


2012年6月27日水曜日

Canta! Timor


「平和とは、演説や政策ではない。生活そのものなんだ。」



わたしは、こんな映画を見たことがありません。
「映画を作るつもりではなかった」というところから始まった、1つの映画。
東ティモールに生きる人々や独立までの歴史にまつわる、『Canta! Timor』という映画。

東ティモールという国について知っていたことは、インドネシアの近くに位置するということと、数年前に独立した国であるということ。それのみ。
独立までに何があって、どれだけの人の血が流されていて、日本がどんな関わり方をしていて、今は人々がどう生きているのか、そんなことについて私は全く知りませんでした。
映画を見た今だって、何かを「知っている」と言える程、わかってはいないのかもしれないけれど。

監督の方がおっしゃっていた、印象深い言葉。
「私はたまたま東ティモールに縁があって映画を作ることになったけれど、それぞれの人がご縁があるところで、縁のある活動をすればいいと思うのです。
本当に、自分の体にやさしい暮らしをしていたら、世界にもやさしいことをしていて、ティモールのことを知らなくても彼らに迷惑をかけることはないと思うのですね、
しあわせのために動くことは、きっと、つながって、遠いひとのしあわせにもつながっていると思うのです。」
というようなこと。youtubeで見た、監督の広田奈津子さんのインタビューより。


本や映画、言葉や音楽に出来事や。
必要な人のところに、必要な量だけ、きちんと届くようになっているのだなぁ、ということを感じます。

「出会うべくして出会っちゃったんだね。」
映画の上映主催者の方に、言われたことば。
うまく文章でまとめることができないけれど、たくさんの人々のもとにこの映画が届いたら、と思います。

私はただただ、この映画が作られたこと、世に出たこと、出会えたことに感謝です。




2012年2月21日火曜日

りんごパイと日々の記録の本のこと


幸せのかたまりみたいなアップルパイ。
メキシコの南の方の街にて。


最近、びびびっと来る文章をかくひとの本を読みました。
料理家の、高山なおみさん。もう、圧倒的に、すきで。びっくりしました。
言葉の選び方が。世界観が。高山なおみさんというひとが。

今日読んでいたのは、『日々ごはん』という日々の記録。
全然泣くような内容ではないのに、私はもう、胸にきて、うって思って、泣きながら。

日々の記録、わたしもきちんとつけたいな、と思いつつブログ更新が滞りがちのここ最近。
もうちょっと、書くことを宣言しますので、今後もよろしくお願いします。

2011年12月12日月曜日

朝食にオムレツを



朝食にオムレツを

ピーマンを小さく角切りにした。
トマトも小さく角切りにした。
マッシュルームを薄切りにした。
チーズも小さくコロコロに切った。

ボウルに四コ、卵を割り入れた。
泡立てないように掻きほぐした。
ピーマンとトマトとマッシュルームとチーズと
生クリームと塩と胡椒をくわえた。

厚手のフライパンにサラダ油を注いだ。
熱して十分になじんでから油をあけた。
それから、バターを落として熱しておいて
時混ぜた卵液を一どに流し込んだ。

中火で手早く掻きまぜた。
六分目くらいに火が通ったら返すのだ。
そのとき、まちがいに気がついた。
きみは二人分のオムレツをつくってしまったのだ。

別れたことは正しいといまも信じている。
ずいぶん考えたすえにそうしたのだ。
だが今朝は、このオムレツを一人で食べねばならない。
正しいということはとてもさびしいことだった。


長田 弘  『食卓一期一会』

2011年10月5日水曜日

永井宏さん




縁側っていう言葉がいいよね。庭から訪ねていって、ちょこっと腰掛けて、お茶なんか飲んで、空を眺めて、今日もいい天気だなんてどうでもいいような話をする。僕らはいつでもそんな生活が一番大事だと思っていたい。

永井宏『モンフィーユ』


永井宏さんが亡くなったことを、少し前に知りました。
20代前半だった頃の私に、すごくすごく大きな空気を送ってくれた人。
本の上でしか知らないのだけれど、でもこの人の作り出す本はいつだって自由で気軽で
ふわっと楽しくて、確固たる世界があって、困っているときに何度も助けてくれたひと、
永井宏さん。

生活に対する姿勢みたいなもの、自分の生活で自分は何を大切にするかということを、
考える道しるべみたいなものを与えてもらったような気がします。



2011年6月24日金曜日

ものすごく好きな本



「好きな本」はたくさんあるけれど、これは、「ものすごく好きな本」。
例えば何かがあって、本棚の本を少しずつ手放す必要があるとしても、この本を手放すのは
最後の最後だと思うのです。

「木をかく」本だけれど、「木をかく」以上のことを教えてくれます。
なんだかうまく言えないのですが、ものすごくよくって、ものすごく好きなのです。
そういう本ってありますよね。
とにかく、とにかく、好きな本。


「6月はブログの更新をもう少し頻繁にしようと思う」と書いていたはずなのに、
その6月が終わろうとしています。
だめだなぁ、私。言ったことは実行しないと。と、反省。

日本の夏は久々です。
こんなに暑かったんだなぁ、ということを再認識。
まだ6月なのですけどね。もっと暑くなるのでしょうけれどね。
早速食欲が落ちています。体重が減るのを期待しつつの6月末。


2011年1月12日水曜日

あなたは空を


最近読んで、印象に残った詩を。



今日、あなたは空を見上げましたか。
空は遠かったですか、近かったですか。
雲はどんなかたちをしていましたか。風はどんな匂いがしましたか。
あなたにとって、いい一日とはどんな一日ですか。
「ありがとう」という言葉を、今日、あなたは口にしましたか。

窓の向こう、道の向こうに、何が見えますか。
雨の雫をいっぱい溜めたクモの巣を見たことがありますか。
樫の木の下で、あるいは欅の木の下で、立ちどまったことがありますか。
街路樹の木の名を知っていますか。樹木を友人だと考えたことがありますか。
このまえ、川を見つめたのはいつでしたか。

砂のうえに坐ったのは、草のうえに坐ったのはいつでしたか。
「うつくしい」と、あなたがためらわず言えるものは何ですか。
好きな花を七つ、あげられますか。
あなたにとって「わたしたち」というのは、誰ですか。

夜明け前に啼きかわす鳥の声を聴いたことがありますか。
ゆっくりと暮れてゆく西の空に祈ったことがありますか。
何歳のときのじぶんが好きですか。
上手に歳をとることができるとおもいますか。
世界という言葉で、まずおもいえがく風景はどんな風景ですか。

いまあなたがいる場所で、耳を澄ますと、何が聴こえますか。
沈黙はどんな音がしますか。じっと目をつぶる。すると、何が見えてきますか。
問いと答えと、いまあなたにとって必要なのはどっちですか。
これだけはしないと、心に決めていることがありますか。

いちばんしたいことは何ですか。
人生の材料は何だとおもいますか。
あなたにとって、あるいはあなたの知らない人びと、
あなたを知らない人びとにとって、幸福って何だとおもいますか。

時代は言葉をないがしろにしている―あなたは言葉を信じていますか。


長田弘「最初の質問」より



1日の終わりに、ただ、「今日もいい1日だった」と思って眠りにつきたいと
思っていた社会人のころ。
自分が何を好きで、何をやりたくて、何を見たくて、誰に会いたいか、
そんなことをちゃんと考えたくて、でもなかなかそれだけのことがうまくいかなかった
働いていたころ。
あのころは、何が何だかわからなくなっていたような気さえ、します。
きっとこれらの質問にもうまくちゃんと答えられなかったし、それでも、
周りの人に恵まれていたから、つらかったけれどそれだけではなかった気もします。

今後、どんな生活を迎えることになるのかわかりませんが、
これらの質問の自分なりの答えを明確に持てる日々を、
自分は何がしたくて何をするべきで、周りに対してどうあるのか、
そんなことの中に芯のある毎日を、送りたいと思っています。

2010年5月25日火曜日

キューバに行きたい

今、猛烈にキューバに行きたくなっています。

そのきっかけは、映画「ブエナ ビスタ ソシアル クラブ」を最近やっと見たから。キューバで音楽をやってきた人々の、ドキュメンタリーの映画です。
なんて楽しそうにみんな音楽をするのだろう!と思って。80歳90歳になってもなんてみんな生き生きとしているのだろう!と思って。生きること歌うことを体中で謳歌している人たちがいて、あんな人たちがいるキューバって一体どんな国なのだ?と思い、キューバに行きたい気持ちがむくむくしています。

これを人に言うと笑われるけれど。
私にはラテンの血が流れているのではないか、と半ば本気で高校生のとき思ったことがあります。ラテンの音楽をきくと血が騒ぐから。それを確かめに、やっぱりキューバに行かなくちゃ、と思っています。

チェ ゲバラとカストロの国。
世界に数少ない社会主義国。
革命の起こった、国。
フィデル カストロが生きているうちに、キューバに行きたい。

2010年5月22日土曜日

どうしようもないこと


最近ぱらぱら読んでいた本に、印象的なことが書いてありました。



会いたいっていうことは、何かが欲しいっていうことだ。その人に会いたいっていうことは、その人からもらいたいものがあるっていうことだ。そのことはやはり、自覚するべきだと思う。


よく、友だちや周りのみんなが心配して忠告してくれるにもかかわらず、どうしても離れられずにみんなの反対を押し切ってつきあったり結婚したりする男や女がいるが、あれは、そうさせるしかないと思う。というのは、その人にとっては、それは学ばなきゃいけない重要課題だと思うから。もし無理にひきはなしたら、その欠落した部分を学ぶ機会を失ってしまう。


•••人がどんなに馬鹿なことをしようとしても、その人がどうしてもどうしてもそれをやりたいというなら、周りじゅうがどんなにそれを、明らかに失敗や苦労すると100人中100人言っても、させるしかないものってあると思うし、そうしなきゃいけない理由は、その人の中にしかないと思う。


『決めないことに決めた』(一部省略) 銀色夏生



なるほど、と思ったので。

そうするしかないこと、っていうことがあって、迷っていてもそうするしかないなら、やっぱりそうするしかないかもしれません。(へんてこな文章ですが)


好きになってしまったら、どうしようもないです。人もものごとも、好きになったらどうしようもありません。たとえ失敗しても、その「好き」がたくさんあるアツい人生を送っていたいと思うのです。

2010年5月20日木曜日

本棚を

本棚を、このブログのすみっこに置いてみました。右側、ラベルの下です。(本棚と言っても、ネット上の本屋さんbossa booksとつながっていて、そこから引っ張ってきたのですが。)

人の本棚を見ることが好きです。どんな本を読んでいるかでその人のことが少し分かるような気がするし、共通の好きな本があると、見えない何かでつながっているように感じてしまいます。電車の中で自分が好きな本を読んでいる人を見つけるだけで心がつながっている気分です。

本屋をやりたい、と昔本気で考えたことがあります。何でも売っている大きな本屋ではなくて、私の好きな本広めたい本しか置かない、小さな本屋を。だいぶ偏った店構えになるでしょうが(きっとビジネス書とか自己啓発本なんて1冊も置かないだろうし。あまり得意じゃないから)、それでも同じ本を好きな人たちが集まってきて、話が広がって、人の輪も広がって、本のバラエティも増えていけばいいな、などと思っていました。きっとそうやって輪とか世界って広がっていくと信じているのです。

これを書きながら思ったこと。
本屋だけじゃ採算を取るのは難しいだろうし、チャイ屋をやりながらの本屋っていいかもしれない、と。
夢は広がります。

本棚を置いたのは、こんな本が好きだ、というのを人に知ってもらうため。人と本の話をすることが好きだから。
好きな本、教えてください。本の話を、しましょう。